韓国戦争などで南北に生き別れになっている人々のための「離散家族の日」の記念式典が27日、開かれました。
「離散家族の日」がことし国家記念日に指定されてから初めての式典です。
離散家族の日の記念式典には、離散家族400人あまりと、国会議員、仁川市長、大韓赤十字社社長らが出席しました。
出席した人のほとんどが高齢で、子どもや孫が代わりに出席した人もいました。
離散家族第1世代の生存者の平均年齢は83歳で、最高齢は104歳となっています。
金暎浩(キム・ヨンホ)統一部長官はあいさつで、「離散家族や韓国軍捕虜、拉致被害者、抑留者の問題を根本的に解決するためには、北韓の前向きな態度の変化が必要だ」としたうえで、北韓当局が離散家族の問題について、手遅れになる前に対処し、歴史と民族に対して責任ある態度を示すよう強く促しました。
会場の片隅には、旧盆の秋夕(チュソク)を迎えて、亡くなった人たちへの追悼のスペースが設けられ、記念式典を前に合同追悼式が行われました。
統一部によりますと、ことし8月末の時点で、離散家族の再会行事への参加を申請した人は合わせて13万3685人で、このうち9万3277人が亡くなり、存命の申請者は4万408人になっているということです。
韓国では、離散家族の問題の解決に向けた国民のコンセンサスを広げていくため、ことし3月に発効した「離散家族法」にもとづいて、毎年秋夕(チュソク)の2日前の旧暦8月13日を「離散家族の日」と定めています。