アメリカ政府系の自由アジア放送は現地時間の6日、ロシア極東のウラジオストクにある北韓総領事館の職員の妻子が行方不明になっていて、2人が脱北した可能性があると報じました。 
 
報道によりますと、行方不明になったのは、総領事館に勤務するパク氏の妻と息子だということで、今月4日から2人と連絡が取れなくなったため、ロシア当局に行方不明届を出したということです。
 
2人はタクシーに乗って総領事館を出発し、少し離れたルースカヤ通りで降りたあと、連絡が途絶えたということで、当時携帯電話を持っていなかったと伝えられています。現地の情報筋によりますと、パク氏は2人と一緒ではなかったということです。
 
2人の失踪について、自由アジア放送は、北韓とロシアの国境が再び開放される前に脱北した可能性があると報じました。
 
ウラジオストクを最近訪問した東亜（トンア）大学のカン・ドンワン教授は、「ロシアでは北韓との国境が開かれ、航空便が再開されるという話が出ている」としたうえで、「北韓の労働者や外交官の家族は北韓に帰る可能性が高いが、もし脱北したとすれば、北韓を抜け出すチャンスが今しかないと判断した可能性がある」と説明しました。
 
日本の朝日新聞は、この2人が中国に脱出したり、韓国への亡命を目指したりする可能性があると伝えています。