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ライフスタイル

童謡「冬の木 (겨울나무)」

#ソウル・暮らしのおと l 2023-02-10

金曜ステーション

このコーナーでは、韓国の日々の暮らしのなかで聞こえてくるさまざまな音や話、ことば、エピソードなどをお伝えしていきます。


今日は久々に童謡です。


ご紹介するのは「겨울나무 冬の木」という曲。長い冬の間、葉っぱが落ちてしまった木々はとても寂しく見えますよね。そんな冬の木を姿をあたたかい情緒あるメロディに乗せて歌った童謡です。


「겨울나무」

나무야 나무야 겨울 나무야              木よ 木よ 冬の木よ

눈 쌓인 응달에 외로이 서서               雪の積もった日陰に独りぼっち

아무도 찾지 않는 추운 겨울을               誰も訪ねてこない寒い冬

바람 따라 휘파람만 불고 있느냐              風に合わせて口笛を吹いているのかい


평생을 살아 봐도 늘 한 자리             生涯ずっと同じ場所で生きて

넓은 세상 얘기도 바람께 듣고             広い世界の話も風から聞いて

꽃 피던 봄 여름 생각 하면서               花の咲く春や夏を思いながら

나무는 휘파람만 불고 있구나              木よ、口笛を吹いているんだね


もとは、児童文学家の이원수さんが1957年に書いた詩に、作曲家の정세문が曲をつけ、童謡として発表したものです。それ以来、こんにちまで小学校の音楽の教科書に掲載されて歌われ続けている曲です。


歌詞では、けなげな冬の木に、試練の時間の中でも夢を失わずに春を待つ姿を重ねているようです。雪の積もった日陰でひとりで立ち続けて、自分の知らない世界の話を風から聞き、新しい春の希望を胸に、口笛を吹きながらじっと耐えている。まさに、厳しい環境でも地道に強く生きる人々の姿を歌っているような歌です。作詞をされた이원수さんの書く詩や童話には、貧しいなかたくましく生きる子供たちや庶民に目をむけた作品が多いということです。이원수さんは、あの有名な童謡「故郷の春」の作者でもあります。


ひときわ寒さが厳しかった今年の冬も終わりに近づき、そろそろ春の調べが聞こえてきそうです。

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