メニューへ 本文へ
Go Top

ライフスタイル

第677話 BTSの最年長メンバー、入隊へ

#アジュンマの井戸端会議 l 2022-10-18

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

2030年の釜山万博を誘致するために、10月15日、世界的に活躍する韓国の人気グループ、BTSが、釜山で無料コンサートを行いました。歌の合間に行われたトークで、最年長メンバーのジンは、「予定されている僕たちのコンサートはこれが最後。いつコンサートがまたできるだろうかと思い、今のこの感情をたくさん込めなければならないなと思った」と話しました。ジンは1992年12月生まれで、30歳になる今年12月以降には入隊しなければならないため、兵役特例措置が取られない限り、BTSメンバー全員の姿が見れるコンサートは今回で当分は最後になる可能性を念頭に置いた発言でした。


BTSの兵役については、以前から国会で議論が行われてきましたが、特に先日、文化体育観光部に対する国政監査で、パク・ボギュン文化体育観光部長官は、ジンの入隊延期期限の12月中に立場をまとめると明らかにしていました。BTSの兵役問題が議論ばかりされ、何の解決策も出ないのは、メンバーの兵役免除に対する圧倒的な賛成も、圧倒的な反対もないからです。むしろ最近では反対する世論が上回っているという世論調査もあり、国会内部でも意見が分かれていました。


それに実際問題として、韓国軍は兵力不足に悩まされている状況です。先の政権の兵力削減策で、2017年から今年までに11万8000人の兵力が減りました。その分監視カメラなどの装備を増やして警戒を強めるシステムを導入したとはいうものの、やはり限界があります。BTSのメンバーに対して兵役特例措置を取るかどうかという問題は、こうした状況で議論が続けられきました。ただ、もともと兵役特例措置は、科学や芸術、スポーツなどすべての分野に人材が足りなかった1970年代、国威発揚ができるエリートを育てるためにつくられた制度です。その当時は特例措置の対象者を除いても兵力が豊富な時代でもありましたし、特例措置がなくともいまではあらゆる分野で優秀な人材が輩出されています。一方で、少子化などにより、現役の兵士になれる若者は20万人台にまで減り、まもなく10万人台になろうとしています。そのため、いまはBTSに兵役特例措置を取るか取らないか、ではなく、特例措置そのものの廃止について議論すべき時ではないかという意見も出ています。


こうした中、BTSの所属事務所は、10月17日、ジンが近く入隊すると発表しました。韓国では原則として28歳までには入隊しなければなりませんが、大衆文化などの分野で功労が認められた場合に限り、30歳まで入隊を延期することができます。ジンはその対象となっていましたが、入隊延期の取り消しを申請し、12月まで待たずに入隊する予定だというのです。また、他の6人のメンバーも順次兵役に就き、2025年頃にはグループとしての活動を再開したいとしています。事務所側は、「これまで兵役履行についてメンバーたちと話し計画を具体化してきた。そのことを発表する時期についても熟慮してきたが、釜山でのコンサートを終えた今が、お知らせするのに最も適当な時点だと判断した」としています。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >