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ライフスタイル

第667話 ガールズグループの夏の大戦!

#アジュンマの井戸端会議 l 2022-08-09

玄海灘に立つ虹

ⓒ JYP Entertainment

韓国の大衆音楽界では、毎年今頃になると、「ガールズグループの夏の大戦」という言葉が使われるようになります。

ガールズグループは、アルバムの売れ行きはボーイズグループに比べると多くはありませんが、音源のダウンロードではボーイズグループに負けない収益が期待できるということで、海水浴場などを中心に増える夏休みの間の需要を狙っている場合が多いことが理由です。


今年は特に、大戦の規模がますます広がっているようです。KPOPの競争範囲が海外のチャートにまで広がった上、アルバムの収益性を一定部分保障できるガールズグループが増えているからだと分析されています。さらに、新型コロナウイルスの感染防止のための規制が緩和されたことで、オフラインでの大規模なコンサートもできるようになり、韓国の4大芸能事務所(SM·YG·JYP·HYBE)に所属するグループをはじめ、夏の大戦に参戦するガールズグループが増えています。


まず、4人組のガールズグループ、aespa(SM)は、7月にリリースしたミニアルバムの初動売り上げが100万枚を突破しました。初動売り上げが100万枚を超えたのはガールズグループとしては初めてです。それまでの記録(BLACKPINKの68万枚)をはるかに超えたものです。韓国のボーイズグループでも、初動売り上げが100万枚を突破したのは、BTS、SEVENTEEN、NCT DREAM、エンハイフン、TXTなどごく少数のグループに限られています。


8月19日に新曲を公開し、9月にアルバムをリリースするBLACKPINK(YG)は、しばらくメンバーのソロ活動が主となっていたため、4人揃っての音楽活動は約2年ぶりです。今回のアルバムについては、YGが「歴代最高の制作費が投入された」と公式発表を出していることから、BLACKPINKならではの壮大なスケールに期待が高まっています。10月にはワールドツアーも控えています。


TWICE(JYP)は、今月26日、ミニアルバムを引っ提げて活動を開始します。去年、ミニアルバム『Alcohol-Free.』がビルボード200で3位を記録しました。デビュー7年目ですが、メンバー全員がJYPと再契約を果たし、「魔の7年目」を軽く乗り越えました。ガールズグループはメンバー全員が再契約した例があまりないのですが、そうした意味でもガールズグループに対する偏見を見事ぶち壊したグループで、今回の活動も期待されます。


Z世代(1990年代半ば以降に生まれた世代)のメンバーが多い、第4世代のガールズグループも、熾烈な競争を繰り広げています。去年12月にデビューしたIVE(アイブ、STARSHIP)は、7月22日、サードシングル『After Like』をリリースします。それまでの2曲だけで、地上波3社を含め、韓国の音楽番組1位を合わせて13回記録した人気アイドルグループです。5人組なのですが、そのうちの一人が日本人のレイというメンバーで、このグループで唯一の外国人メンバーです。


BTSの所属事務所のHYBEは傘下の新レーベルADORから、5人組のガールズグループ、NewJeansをデビューさせました。少女時代、EXOなどSMエンターテインメントの多数の人気アイドルグループのクリエイティブディレクターとして活躍したミン・ヒジン氏が企画、音楽、すべてを担当するということで、デビュー前から注目が集まっていました。このグループにはオーストラリア生まれのベトナム育ちで、ベトナム国籍のメンバー、ハニがいて、彼女が唯一の外国人メンバーです。


デビュー3年目となる5人組のガールズグループ、ITZY(JYP)のニューアルバム「チェックメイト(CHECKMATE)」は、現地時間の7月30日、ビルボード200で8位を記録しました。ITZYは7月6日と7日の両日、ソウルでコンサートを行っていて、10月にはアメリカツアーに臨みます。


すでにレジェンドと言える第2世代のガールズグループもカムバックしています。今年デビュー15周年を迎えた少女時代(SM)は、8月8日、5年ぶりにアルバム 『FOREVER 1』をリリースしました。他にも KARA出身のニコル(デジタルシングル『YOU.F.O』)、Wonder Girls出身のソネ(ファーストミニアルバム『Genuine』)、4Minute出身のヒョナ(『Nabillera』)など、2010年代に盛んに活動していたガールズグループのメンバーも7月にカムバックしています。


ただ、夏休みなど夏のニーズを狙ったいわゆる「サマーソング」は減っていると分析されています。ガールズグループではありませんが、1990年代から2000年代初めにかけて大人気だったDJ DOCやCoolの歌は今でも歌い継がれている典型的なサマーソングですし、2010年代はSISTARなどセクシーダンスを売りにしたガールズグループがサマーソングで有名になりました。歌謡評論家のキム・ドヒョンさんは、「夏だからといって必ずしもダンス曲を出すガールズグループがそう多くはない」として、「KPOP市場がそれだけ多様になった結果だ」と話しています。 

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