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論点

米金利4回連続で0.75%引き上げ

2022-11-05

ニュース

ⓒYONHAP News

アメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会は2日、金融政策を協議する連邦公開市場委員会で、政策金利を0.75%引き上げることを決めました。

一度に0.75%引き上げるのは4回連続で、これで政策金利の誘導目標は3.75~4.00%となりました。

最近15年間で最も高い水準です。

4回連続で0.75%の引き上げに踏み切ったのは、これまでの利上げをもってしても、インフレ抑制の効果が出ていないとの判断が背景にあるとされています。

FRBは声明で、食品やエネルギー価格が上昇しているとしたうえで、現時点では物価上昇率を下げるために継続的な利上げが適切だと指摘し、インフレを抑制するためには通常の3倍となる0.75%の引き上げが必要だったと強調しました。

アメリカの9月の消費者物価指数は前の年の同じ月に比べて8.2%上がり、前の月と比べても0.4%上昇するなど、依然として高い水準で推移しています。

一方、FRBのパウエル議長は会見で、利上げ自体をやめるのは「非常に時期尚早だ」として、利上げを継続する考えを示しましたが、利上げの速度については、「物価の抑制に十分な金利水準に近づけば減速することが適切だ」と述べ、景気に配慮する姿勢をにじませました。

アメリカで利上げが続いていることで、韓国では高金利、物価高、ウォン安が加速化しています。

ドルに対するウォン相場は年初に比べて16%もウォン安が進み、9月末には1ドル=1400ウォン台を突破しました。

ウォン安は輸入物価の上昇を招き、消費者物価が上昇する要因となります。

韓国の9月の輸入物価指数は前の月に比べて3.3%上昇、消費者物価の上昇率は電気・ガス料金の引き上げなどもあって6カ月連続で5%台で推移しています。

アメリカと韓国の金利の逆転も問題です。

韓国の政策金利は3.00%、今回FRBがさらに0.75%の利上げに踏み切ったことで、アメリカの金利が韓国より0.75∼1.00%高くなり、金利が高いアメリカへ外国人の投資資金が流出する可能性もあります。

そうなればさらにウォン安が進み、国内の消費者物価は上昇することになります。

韓国銀行としてはこうした動きに対処するためにも金利を引き上げる必要がありますが、利上げは家計や企業の負担を増加させ、景気に悪影響を及ぼします。

韓国銀行は24日に予定されている金融通貨委員会で政策金利を0.25%引き上げる見通しです。

一度に0.50%の利上げに踏み切るのではないかとする見方もありますが、家計や企業の負担、景気への影響などを考慮し、今回は0.25%の引き上げにとどまるとの見方が優勢です。

ただ、ウォン安が急速に進む場合、0.50%引き上げられる可能性も排除できない状況です。

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