映画『破墓』
2024-04-03
「夫婦2人に子供2人」という、これまで標準とされてきた家族像はもはや遠い過去のものとなり、一人暮らしや夫婦ふたりだけの世帯が急増しています。
統計庁がこのほど公表した「2020∼2050年の世帯推計」によりますと、2020年に一人暮らしの世帯は648万世帯、全体の31.2%で、最も多くを占めました。
続いて夫婦2人だけの世帯が580万世帯で28.0%で、これだけで全体の6割を占めます。そして3人家族は20.3%、4人家族は15.8%で、3人以上の世帯は減る一方で、一人または夫婦2人だけの世帯が増えています。
こうした現象は今後さらに進むとみられます。
一人暮らしの世帯は年平均8万6千世帯、2人の世帯は8万3千世帯が増えていますが、その一方で、3人家族は年平均1万4千世帯、4人家族は6万2千世帯、5人以上の世帯は2万2千世帯ずつ減っています。
こうした傾向が進めば、2050年には一人暮らしの世帯は905万世帯、全体の39.6%まで増えることになります。
また、2人だけの世帯は827万世帯、全体の36.2%に増え、一人暮らしと2人だけの世帯を合わせると75.8%と、全体の4分の3を占めることになります。
一方で、3人家族は380万世帯の16.6%、4人家族は143万世帯の6.2%、5人以上の世帯は30万世帯、1.3%に減る見通しです。
こうした傾向は、晩婚化、少子化、高齢化などの、多様な要因が作用しているとみられます。
若年層は結婚せずに一人で暮らすことが増え、夫婦が死別して一人で暮らす高齢者も増えていて、3人以上の世帯が減るのは避けられない状況となっています。
深刻なのは、一人暮らし世帯の高齢化です。
2050年には一人暮らし世帯の半分以上が65歳以上の高齢者になるとみられます。
2020年には一人暮らし世帯で最も多くを占めていたのは20代で18.8%、続いて30代が16.8%、60代は15.5%、70代は11.1%でしたが、2050年には80歳以上が24.5%で最も多くを占めるようになり、70代も18.4%まで増え、65歳以上の高齢者が占める割合は全体の51.6%まで増える見通しです。
高齢者の一人暮らしが増えることは、介護費用の増加、孤独死の増加といった社会問題を引き起こすことにもつながり、こうした変化に応じた政策の変更が求められています。
2040年を基準にしますと、韓国の一人暮らしの割合は日本やドイツよりは低いものの、イギリスやオーストラリア、カナダよりは高くなると予想されます。
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