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文化

「牡丹は」ほか

#国楽の世界へ l 2022-05-02

国楽の世界へ

「牡丹は」ほか

歌曲というジャンルは、韓国固有の定型詩、時調(シジョ)を管弦楽の伴奏に合わせて歌う音楽です。誰でも歌いやすい民謡とは違い、専門的に習ってこそ歌うことができます。もともとは、カヤグム、コムンゴ、テグム、ヘグム、ピリ、チャングなどの楽器を揃えて伴奏してこそ、品格があるとされました。男性の歌い手と女性の歌い手が歌う歌曲を、厳しく区分します。歌い手と伴奏を担当する楽師まで招くと、どうしても費用がたくさん掛かります。そのため、上流階層のヤンバンやお金持ちが楽しんだ音楽とされました。女性の歌い手が歌う、女唱歌曲は、美しい声の歌が特徴です。今日の最初は、「女唱歌曲、牡丹は」という曲です。牡丹はお花の王様で、ヒマワリは太陽だけを見つめる忠誠な臣下だと表現しています。これ以外にも色々なお花を人に例えた音楽です。それでは、正歌団アリの歌で、「女唱歌曲、牡丹は、モランウン」という曲をお楽しみください。


正歌団アリは、小中高等学校の生徒で構成された団体です。歌曲は大衆音楽と比べてゆっくりのスピードなので、大人にとっても難しい音楽です。子供たちはあまり好まないだろうという偏見がありますが、正歌団アリのようなグループが活躍しているのを見ると安心します。韓国語で子供は、「オリンイ」といいます。普段よく使う言葉なので、その意味を考える機会はあまりないように思えます。「オリンイ」の最後の「イ」は、人を高めるという意味だそうです。つまり、子供を高めた呼び方が、「オリンイ」だとのことです。幼い子供でも人格を尊重しなければならないという意味が込められています。今度は、子供たちのための童謡をご紹介いたします。児童のソン・ダキョンさんが歌う、「すべてはお花だ、모두 다 꽃이야」という曲をお楽しみください。


韓国では、1923年に初めて子供の日ができました。当時は、5月1日だったのが、5月5日に変わったといいます。当時、子供の日を知らせる広告には、大人へ告げる、という内容が書かれていました。子供を嘘で騙さないでください。子供にも敬語を使い、優しく接してください。子供が十分に睡眠をとり、運動できるようにしてください。髪を整えたり、お風呂に入るようなことがまめにできるようにしてください。有害なものは見せず、動物園に頻繁に連れて行ってください。結婚をさせることばかり考えるのではなく、人間らしく育つようにしてください、とのことです。当時、子供たちがおかれていた状況が今とはだいぶ違っていたことが分かります。今日の最後は、子供の日を控え、私たちの未来も幸せであることを祈願する気持ちで、歌い手のチャン・ソユンさんが子供のとき演奏しながら歌った、「カヤグム併唱(ビョンチャン)、ゴゴチョンビョン」という曲をお楽しみください。最近の子供たちは、昔と比べると豊かな生活をしています。でも、思う存分遊ぶよりは、勉強や塾に通っている様子を見ると残念な気もします。子供の日を控え、世の中の子供たちがみんな幸せであることを願います。

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