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文化

「魚類図鑑」ほか

#国楽の世界へ l 2022-03-28

国楽の世界へ

「魚類図鑑」ほか

韓国の伝統芸能パンソリ、「水宮歌(スグンガ)」は、カメがウサギの肝を探して陸地に出るお話です。海を治める竜王が病気になり、ウサギの肝が効果があるというお話を聞いたのです。海の中ではウサギの肝を見つけることはできないので、陸地に出なければなりません。でも、お魚は陸地に出られないため、竜王は臣下を呼び集め会議を開きました。秘書にはタイ、長官にはニベ、イカは書記を担当します。その他にも、ハタハタ、イシモチ、エイ、サメ、イワシまで様々な魚類が出てきます。また、カエルも登場するのですが、海の生き物ではなくても水辺で暮らすということで、会議に参加したようです。竜王は具合が悪い中でも、市場でお魚を売る商人のようだと、冗談を言います。このように色々なお魚が集まった様子を面白く構成した歌があります。今日は、まず、イナルチの歌で、「魚類図鑑、어류도감」という曲をお楽しみください。


会議では、カメがウサギの肝を探しに出かけことに決まります。カメはウサギの顔を描いた絵をもって陸地に出ました。そして、ようやくウサギに会いましたが、本当のことを話すとウサギが従うわけがありません。カメはウサギを騙すことにします。大物になるはずのウサギが、陸地では人間や猛獣に追われているので、一緒に海へ行こうと誘うのです。竜王から官職をもらえるよう推薦すると嘘をつきました。ほら吹きのウサギは、カメのウソに騙されてしまい、海へ向かうことにします。今度は、この場面をモダンに作り変えた歌をご紹介いたします。国立民族国楽院で、パンソリを知らせるために作った曲だそうです。もともとのパンソリの歌い方とは違いますが、パンソリを分かりやすく理解できる曲です。バダの歌で、「水宮歌、降りて行ってみよう、수궁가 – 내려가 보세」という曲をお楽しみください。


ウサギが竜宮に到着すると、兵士らが現れてウサギの耳を捕まえました。ウサギはぶら下がったまま連れていかれる中でも、自分がもてなされていると考えたようです。自分を乗せた乗り物は何かときくと、カメは竜宮の輿だと答えるのです。ようやく騙されたことに気づいたウサギは、どうすればこの危機を乗り越えてカメに復讐できるか考えたでしょう。今日の最後は、アン・スクソンさんの歌で、「水宮歌のうち、ウサギを捕まえる場面、수궁가 중 토끼 잡아들이는 대목」という曲をお楽しみください。ウサギは悪知恵を働かせて竜王を騙し、再び陸地に向かいます。陸地にたどり着くと、カメは少しだけ肝を分けて欲しいと哀願し、ウサギはふらりと去って行くというお話です。

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