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第734話 読書の話あれこれ

#アジュンマの井戸端会議 l 2023-11-28

玄海灘に立つ虹

ⓒ Getty Images Bank
統計庁が11月初めに公表した、今年の社会調査の結果によりますと、13歳以上の男女で、この1年間本を読んだという人は48.5%で、全体の半数にも満たなかったということです。10年前の2013年は62.4%でしたから13.9%も減ったことになります。その後、2015年56.2%、2017年54.9%、2019年には50.6%と、減少を続けています。

さらに、文化体育観光部が2021年に実施した国民読書実態調査でも、19歳以上の成人男女の年間の読書率(紙の本、電子ブック、オーディオブックのうち一つ以上読んだか聴いた割合)は47.5%で、成人2人のうち一人は、1年間で本を一冊も読んでいないとの結果が出ています。年間に読んだ本の総数も韓国は4.5冊で、OECD(経済協力開発機構)加盟国のなかでも最低レベルだということです。ちなみにこの調査では、本を読んでいない理由として「仕事が忙しかったので時間がなかった」(26.5%)、「他のメディアやコンテンツを利用した」(26.2%)などが挙がっていて、読書をするよりはユーチューブやOTTなどを利用している人も少なくないことがわかっています。 

青少年の場合は、「読書塾」に通うことも多いということです。読解力を向上させるための塾だといえます。11月16日に日本の大学共通テストに当たる大学修学能力試験が全国で一斉に行われましたが、そのテストで出題される問題の意味をきちんと読み取れない子どもたちが多いというのです。さらに、英語の文章を韓国語で訳しても、その訳文の意味が分からない場合もあるということです。短い画像が中心となっているメディアを利用する子どもたちが多く、深く考えることも、その時間も無くなっていること、新型コロナの影響で対面でコミュニケーションをする機会が減ったことなども理由として挙げられています。

このように読書をしない人が全体として増えているのではないかという分析ですが、その一方で読書を活発化させる動きも起きています。読書グループや読書会が活性化されているのです。たとえば、「トゥレバリ(特に理由なく人の言うことに反対する人という意味の韓国語)」という読書コミュニティサイトは、多様な分野の本の内容をテーマに討論するためのオフラインの読書会の開催を仲介しており、公式にはひと月に一度、4ヶ月間集まっています。サイトを主宰する側は場所を提供したり、読書と討論の場をつくるリーダー(クラブ長)を手配したりするなど、円滑なコミュニティのための手続き一切をしてくれるもので、有料サービス(約20万ウォン)となっています。現在は約5000人がサイト内に設けられた何らかのグループに入り活動しているということです。

他にも、オンライン読書会やブックカフェも増えています。ブックカフェについては、最近では出版社が相次いでオープンしているのが特徴です。最近の村上春樹の本の韓国語版を独占出版している文学トンネや創作と批評、文学と知性など韓国人なら誰もが知っている有名出版社をはじめ、社会科学書専門のフマニタス、人文書籍や青少年向けの本を出版している子音と母音などもブックカフェをオープンしています。その出版社が出している本を読むことができるだけでなく、著者との対話なども行われています。いずれの出版社も、作家と読者が交流できる場を設けることなどを通じて、自社の本をプロモーションし、さらには本に対する関心を持ってもらえることを目標にしていると口を揃えています。

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