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「プング」ほか

#国楽の世界へ l 2023-12-05

国楽の世界へ

「プング」ほか
プングとは、風を起こす道具です。今でも、木に火起こしをするときは、うちわなどで風を送ります。昔の家では、たき口に火を起こして生活したため、風を起こす道具が必要でした。鍛冶屋ではプングを用いて火の温度を高め、頑丈な道具を作りました。農村でもプングは必ず必要なものです。穀物を収穫すると、ほこりや殻が出るのですが、そのときプングで風を起こし、ほこりや殻を飛ばしてしまうのです。多様な用途で使用された道具だったため、地域によってその呼び方も違いました。西道(ソド)地域の「プングタリョン」という歌では、シンゲとゴクサンのプングは鉄の塊も溶かすのに、うちの夫は私の心を動揺させる、という歌詞があります。シンゲとゴクサンは、黄海道(ファンヘド)で鉱山が多い地域だったそうです。鉱山のプングは自分の役割だけを忠実に行うが、歌の中の男性は色んな女性の心を動揺させるなどあっちこっちで風を起こしていたようです。

韓国の民族の歌というと、まずは、「アリラン」が浮かびます。京畿(キョンギ)地域のアリランは、少し物寂しい感じがしますが、珍島(チンド)のアリランはとても楽しくリズムが単純で、何かの催しなどを終えた後に、みんなでよく歌います。この「珍島アリラン」は、テグム散調(サンジョ)を初めて構成したという、パク・チョンギさんが編曲した歌です。この歌の元になったのは、「サンアジタリョン」という曲です。チリサンという山周辺の地域で、田んぼの草取りをするとき歌っていた曲です。土が乾いていて石が多かったため、ホミという農機具で土を掘り起こしながら歌ったそうです。しかし、西側の平野地帯は粘りのある土が多く、ホミよりは手で草取りをする方が効率が良かったそうです。そのため、「サンアジタリョン」は、実際は、草取りをするときより、主にみんなで集まって遊ぶときに歌っていたそうです。この歌をお聞きになってみると、「珍島アリラン」ととても似ていると感じます。

韓国では、全羅南道(チョンラナムド)珍島が、歌が上手な方が多いことで知られます。北韓では、平安南道(ピョンアンナムド)龍岡(ヨンガン)がそのような地域です。有名な歌い手も多いですが、何よりもこの地域の民謡、「キンアリ」と「チャジンアリ」が有名です。田畑で草取りをするとき、牛車を引くとき、みんなで集まって遊ぶとき、海辺で貝を拾うときなど、歌が必要なあらゆるときに歌いました。「チャジンアリ」という曲は、歌詞もとても面白いんです。ある男性が、自分と付き合っていた女性が他の男性と結婚することになると、問い詰めています。女性は男性に対し、自分が嫁ぐ家に作男としてくるようにとなだめます。面白いお話ですが、本当にそうしては大変なことになりそうです。

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