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「イン ドドゥリ」ほか

#国楽の世界へ l 2023-05-30

国楽の世界へ

「イン ドドゥリ」ほか

韓国で、笛はピリと言います。ピリというと、草笛プルピリから、ヤナギの枝で作ったボドゥルピリ、麦笛ボリピリまで、色んなものが浮かびます。タンソやトゥンソなどといった伝統的な楽器、リコーダーやフルートのような西洋の楽器に至るまで、韓国では口で吹く管楽器は全てピリと呼ぶこともあります。韓国で最も古い楽器も、ピリなんです。今から4000年前の青銅器時代には、鳥の脚の骨でピリを作りました。外国では5万から6万年ほど前の、骨で作ったピリも発見されているそうです。長い筒に穴を空けて楽器として演奏するのは、人間の本能でもあったようです。国楽で正式にピリと定める楽器は、ヒャンピリ、ダンピリ、セピリの三種類があります。指と同じくらいの太さで、25センチほどの竹の筒に、「ソ」という竹を削って作ったリードを口にくわえ、縦にして吹く楽器です。


ドドゥリという言葉は、回って入るという意味で、同じ拍子を繰り返すことを意味します。伝統音楽のうち「ドドゥリ」という題目の曲がよくありますが、ほとんどは「ボホ」という伝統音楽の繰り返しの部分を変奏するものです。ピリプが演奏した「イン ドドゥリ」は、「ヤンチョンドドゥリ」という曲をテーマにして編曲した曲です。ピリプは、ピリの演奏者二人とプロデューサー一人の三人で構成される団体です。激変する時代に、韓国の伝統を表現する若い国楽のミュージシャンはどのように生きるべきだろうか、という疑問の下で活動をはじめたそうです。自らを「いたずらっ子」と表現していて、多様な試みをしています。今度は、ユーピリバンドの音楽です。ユーピリバンドとは、あなたのユーに笛ピリをくっつけ、あなたにピリで沁み込むバンドという意味です。ピリの演奏者ユ・ソンヒさんが中心となって、ピアノ、ベース、ギター、ドラムなどが調和を成します。


管楽器は、フルートのような横笛と、リコーダーのような縦笛、大きく二種類に分けられます。韓国の伝統的な楽器でいうと、テグムは横笛、ピリは縦笛です。ヒャンピリ、ダンピリ、セピリの中ではヒャンピリが最も古い楽器ですが、最初はただピリという名前でした。高麗時代、中国からダンピリが入ってくると、従来の楽器は韓国固有の楽器だと言う意味で、ふるさとを意味する郷という漢字をつけ、ヒャンピリと呼ぶようになったのです。セピリは、小規模で編成される音楽で大きな音を出すヒャンピリの代わりに演奏するピリです。ヒャンピリに比べ、大きさも音も小さいのが特徴です。ピリの演奏者は、テピョンソという楽器の演奏を兼ねることがよくあります。テピョンソもピリのように、「ソ」というリードを使って音を出すからです。テピョンソは、中央アジアから伝わった管楽器で、セナプ、ナルラリ、ホジョクなどの名前でも呼ばれます。ピリより音が大きく力強いため、主に屋外で行進をするとき演奏した楽器です。

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